介護福祉士 第26回 介護

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問題 1.

内閣府が2011年度(平成23年度)に実施した、「高齢者の経済生活に関する意識調査」における
「世話の費用」に関する回答の中で、最も多かったものを1つ選びなさい。
(注)「世話の費用」とは、「子どもに介護などの世話を受けたり、老人ホームに入居したり、在宅
でホームヘルプサービスを受けたりする場合の費用」のことである。

1
資産の売却(担保を含む)等でまかなうことになると思う。

2
子どもからの経済的な援助を受けることになると思う。

3
特に用意しなくても年金等の収入でまかなうことができると思う。

4
その場合に必要なだけの貯蓄は用意していると思う。

5
貯蓄だけでは足りないが、自宅などの不動産を担保にお金を借りてまかなうことになると思う。



問題 2.

社会福祉士および介護福祉士法における介護福祉士に関する次の記述のうち、適切なものを
1つ選びなさい。

1
介護福祉士の業務を社会福祉士が行うことは禁じられている。

2
介護福祉士は、その業務を辞した後は秘密保持義務が解除される。

3
介護福祉士の行う介護は、「入浴、排せつ、食事その他の介護」から「心身の状況に応じた介護」に改正された。

4
介護福祉士は、環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者に対して介護を行うことが規定されている。

5
介護福祉士は、信用失墜行為をした場合、罰則により1年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられる。



問題 3.

Dさん(98歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。終末期を迎え、座位が困難でベッド
で臥床している。医師は、死に至るまで1週間程度と予測している。
呼びかけには目を開けて反応して、表情が変わることもある。
食事は、アイスクリームや水分をわずかにとる程度である。
Dさんは、以前からここで最期の時を安らかに過ごしたいと希望している。
家族もそれを望んでいて、毎日、居室を訪れている。家族は延命措置を希望していない。
介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
いつもテレビをつけたままにしておく。

2
居室内のポータブルトイレで排泄できるように介助する。

3
家族に、胃ろうの造設を医療関係者に相談するように促す。

4
家族とゆっくりと過ごす時間をもてるように、居室環境を整える。

5
声かけのたびに、頑張って長生きするように励ます。



問題 4.

2003年(平成15年)に高齢者介護研究会が示した、「2015年の高齢者介護〜高齢者の尊厳を
支えるケアの確立に向けて〜」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
高齢者介護においては、高齢者の尊厳の保持よりも日常生活における身体的な自立への支援が優先される。

2
介護保険は、高齢者の自立支援を目指すものであるが、その根底にあるのは「介護者の負担の軽減」である。

3
高齢者が施設に入所した場合、環境や集団生活に効率的に適応するように、それまでの生活習慣を見直すことが望ましい。

4
認知症高齢者のケアの基本として、本人の生活の仕方や潜在する力を周囲が大切にしなければならない。

5
介護サービスの質を示す自立支援の効果測定を行う既存の標準的な尺度を、今後とも使用することが望ましい。



問題 5.

ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)
の「活動と参加」に分類される内容として、正しいものを1つ選びなさい。

1
毎日の日課として必要な行為をやり遂げること。

2
ダイニングに来て、食事をする場所だと思い出すこと。

3
料理番組に好物が出ているのを見て、食欲がわくこと。

4
自宅に届いた花を、きれいだと感じること。

5
介護職の意識や行動が利用者に影響を及ぼすこと。



問題 6.

介護実践におけるリハビリテーションの考え方として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
自助努力に任せる。

2
生活の視点を重視する。

3
時間を限定して行う。

4
疾病治療を目標とする。

5
リハビリテーション室で集中的に行う。



問題 7.

Eさん(70歳、男性)は、介護老人保健施設に入所している。
認知症(dementia)はあるが、普段は他の利用者と一緒に穏やかに話をしている。
しかし、介護職が食事の準備をしているのを見ると、落ち着きがなくなって食堂をうろうろした
り、大声を出したりすることがある。
Eさんの言動を理解するための介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
料理に出た食材を話題にして、季節について質問する。

2
若いころの仕事や生活のことなど、Eさん自身の話を詳しく聞く。

3
認知機能の評価尺度を用いて、認知症(dementia)の程度を確認する。

4
箸の使い方などの食事の動作を見守る。

5
ロールプレイ(role-play)を通して、人とのかかわりを観察する。



問題 8.

介護を必要とする人のためのエコ・マップ(ecomap)に記載する情報として、最も重視するもの
を1つ選びなさい。

1
血圧、脈拍、呼吸及び体温の値

2
性別、年齢、生年月日及び既往症などの情報

3
親、兄弟及び祖父母など、数世代にわたる家族関係

4
利用者や家族を取り巻く様々なシステムとの関係

5
要介護度や生活ニーズ



問題 9.

小規模多機能型居宅介護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1
2012年度(24年度)から開始された介護サービスである。

2
管理者は、医師であることが義務付けられている。

3
長期間の宿泊を目的としている。

4
訪問入浴介護のサービス提供を目的としている。

5
地域密着型サービスの1つである。



問題 10.

在宅生活を支える各種の介護サービスに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1
訪問介護において、通院介助は生活援助に位置付けられる。

2
短期入所生活介護の利用者は、介護老人福祉施設への入所申し込みをした者に限られる。

3
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)の低下した認知症(dementia)の高齢者は利用できない。

4
夜間対応型訪問介護は、介護福祉士が看護師と同行して支援を行わなければならない。

5
訪問看護と小規模多機能型居宅介護を組み合わせて一体的に提供される介護サービスは、複合型サービスである。



問題 11.

地域包括支援センターに関する記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1
高齢者にかかわるボランティアや民生委員などと連携する。

2
介護福祉士が配置されることになっている。

3
各種介護保険サービスを包括的に提供する。

4
要介護高齢者にかかわるケアマネジメント業務を行う。

5
小学校区ごとに配置されることになっている。



問題 12.

利用者の安全を確保するために留意すべきこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
リスクマネジメントは、事故が起きてからその体制を検討する。

2
利用者のけがや事故の原因の1つに、生活を制限されることから生じるストレスがある。

3
施設内では、介護職が取扱いに慣れた歩行器を優先して使用する。

4
利用者本人に対して、積極的に身体拘束への同意を求める。

5
事故報告書は、管理者以外、閲覧することができないように管理・保管する。



問題 13.

社会福祉法人が設置・運営する、指定介護老人福祉施設のリスクマネジメントに関する次の記
述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
サービス提供時に事故が発生した場合、損害賠償は市町村が行う。

2
事故のリスクを減らすために、利用者の飲酒・喫煙を禁止する。

3
事故後に家族に連絡・報告した書類を、インシデント報告という。

4
職員のプライバシーに配慮して、職員名は事故の記録に残さない。

5
事故が発生した場合、速やかに家族に連絡する。



問題 14.

2009年度(平成21年度)「不慮の事故死亡統計」(厚生労働省)によると、高齢者の家庭内にお
ける不慮の事故による死亡は、溺死、窒息、(A)の順で多い。
(A)の予防として、適切なものを1つ選びなさい。

1
火災報知機を設置する。

2
滑りにくい床材を使用する。

3
介護者は手洗いを十分に行う。

4
液状の料理は、とろみをつける。

5
脱衣所と浴室の温度差をなくす。



問題 15.

ノロウイルス(Norovirus)による感染症に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1
冬より夏に多い。

2
集団感染になることは少ない。

3
感染経路は、主に接触感染である。

4
消毒には、エタノール消毒液が有効である。

5
嘔吐物・便の処理には、マスクを着用する。



問題 16.

介護職の腰痛予防に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1
日ごろから、前傾中腰姿勢での介護を心がける。

2
長時間、座位の姿勢をとっても腰に負担がかからない。

3
腰痛予防の体操として、静的ストレッチングが効果的である。

4
シーツ交換時のベッドの高さは、介護職の腰より低くする。

5
介護職の体幹を45度程度ひねって介護する。



問題 17.

重度の運動性失語症(motor aphasia)のある人のコミュニケーションを促進する方法として、
最も適切なものを1つ選びなさい。

1
ひらがなで筆談する。

2
言葉で話すように促す。

3
絵や写真など視覚化された情報を用いる。

4
ボタン操作で音声を入力できる機器を使うように促す。

5
二者択一の問いかけはしない。



問題 18.

ICT(Information and Communications Technology : 情報通信技術)を使った介護記録と情報
管理の留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
USBフラッシュメモリは、紛失や盗難の危険性が低い。

2
記録者以外が、入力したデータを修正してもよい。

3
データは気づいた時にバックアップ(backup)すればよい。

4
ウイルス対策ソフトを用いても、情報は漏れることがある。

5
パスワードは変更しない。



問題 19.

「ヒヤリ・ハット」事例を共有する目的として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
事故の予防

2
事故の分析

3
情報の公開

4
苦情への対応

5
管理者への報告



問題 20.

同一施設内で他職種が参加して行うカンファレンス(conference)の運営について、最も適切な
ものを1つ選びなさい。

1
取り上げる議題は、利用者の支援内容を確認することに限定する。

2
会議資料は、事前に配布しないのが原則である。

3
司会者は、介護支援専門員(ケアマネジャー)と決められている。

4
カンファレンス(conference)の場を、職員のスーパービジョン(supervision)の機会としてよい。

5
多くの職員が参加しやすいように、カンファレンス(conference)は勤務時間外に設定する。



問題 21.

次の事例を読んで、問題21、問題22について答えなさい。

[事例]
 Fさん(80歳、女性)は、2週間前に、リハビリテーション病院から介護老人保健施設に入所した。
 脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症のため、構音障害と嚥下障害がある。
 また、よだれが流れて衣服が濡れてしまうことが多い。
 食事は、とろみをつけた刻み食を1人で摂取できるが、むせることが多い。
 介護職がFさんに「何を食べたいですか」と尋ねると、「おいうをあえあい」(「お肉を食べた
 い」の意味)という不明瞭な発話が返ってきた。

Fさんが「おいうをあえあい」と話した時の介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びな
さい。

1
「正確に言いなおしてください」と促す。

2
「おにく」と自分が聞き取れた通りに繰り返す。

3
「口の体操をしましょう」と促す。

4
「よだれを拭いてください」とタオルを渡す。

5
「言いたいことをすべて書いてください」と言う。



問題 22.

Fさんの食事場面でのコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選び
なさい。

1
絶えず話しかける。

2
メニューを説明する程度の声かけにとどめる。

3
急いで飲み込むように促す。

4
今までで、いちばん思い出に残る食事は何かを聞く。

5
一口ごとに、必ず水を飲むように促す。



問題 23.

次の事例を読んで、問題23、問題24について答えなさい。

[事例]
 Gさん(50歳、女性)は母親Hさん(80歳)と二人暮らしである。
 Hさんは5年前に認知症(dementia)と診断され、通所介護(デイサービス)を利用している。
 Gさんの兄はGさん宅から車で1時間の場所に住んでいるが、仕事が忙しいという理由で、
 Hさんの介護は行っていない。
 この1週間、Hさんは深夜に家の中を歩き回りドアを叩くので、Gさんは眠ることができない。
 次の記述は、通所介護(デイサービス)の介護職とGさんの会話である。

 介護職 : 「Hさんは、今日、デイサービスで眠そうで、寝て過ごすことが多かったです」
 Gさん  : 「それで、母を起こしてくれましたか」
 介護職 : 「起こしましたが、すぐ寝てしまいました」
 Gさん  : 「デイサービスを利用しているのだから、昼間は眠らないようにしてくれないと、
       私が困ります。母から夜に何度も起こされるので私は眠れません。兄は、私が
       介護で大変なことを少しもわかってくれない。皆さんも私の大変さをわかって
       くれないのですね」

話を傾聴していることがGさんに伝わりやすい会話の仕方として、最も適切なものを1つ選び
なさい。

1
Gさんにいすを勧め、立って話を聴いた。

2
Gさんが話している時、目を閉じて話を聴いた。

3
Gさんの話す言葉を、正確に記録することに集中した。

4
Gさんに対面していすに座り、顔をまっすぐ見つめながら話を聴いた。

5
Gさんの話を、時々うなづいたりあいづちを打ちながら聴いた。



問題 24.

Gさんの訴えに対する介護職のかかわり方として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
Gさんの話に反論せず、黙って聞く。

2
Gさんの考えに同意して、兄を非難する。

3
Gさんが頑張っていることを認め、さらに努力するように伝える。

4
Gさんの介護の大変さからくる感情に共感し、そのことを伝える。

5
Gさんがどのように大変なのかを質問し、不満の内容を特定する。



問題 25.

生活支援を行う時の視点として、最も適切なものを1つ選びなさい

1
介護職の持つ知識より、経験を重視する。

2
利用者のできないことに焦点を当てる。

3
利用者の生活歴を理解して行う。

4
利用者が1人で生活行為ができることを目的として行う。

5
利用者の性生活に関する情報は考慮しない。



問題 26.

住環境と健康に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1
シックハウス症候群(sick house syndrome)は、生活が不活発なために全身の機能が低下することをいう。

2
熱中症(heatstroke)は屋内でも発生する。

3
ヒートショックは、熱湯や熱風を浴びることで生じるやけどのことである。

4
ダニの死がいはアレルギー症状の原因にはならない。

5
浴室などのカビは健康に影響がない。



問題 27.

Jさん(70歳、男性)は、右片麻痺があり、妻と二人暮らしである。
週1回の通所介護(デイサービス)と、週1回の自宅での訪問介護員(ホームヘルパー)による入
浴介助を受けている。移動は四脚杖歩行で、排泄と入浴は一部介助が必要である。
Jさんは居住環境を整備して、できるだけ今の生活を維持しながら妻の負担を減らしたいと望
んでいる。
Jさんに対する介護職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい

1
車いすで出入りできるようにトイレを広くする。

2
トイレでの排泄をやめて、寝室にポータブルトイレを置く。

3
浴槽の出入りをしやすくするために、リフトを設置する。

4
部屋の出入り口にある段差をスロープ(slope)にする。

5
トイレの中に手すりをつける。



問題 28.

経鼻経管栄養の利用者の口腔ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
口腔から食物を摂取していないので、口腔ケアは不要である。

2
スポンジブラシは、したたるほど水を含ませて使用する。

3
経管栄養が終わってすぐの口腔ケアは避ける。

4
口腔ケアを始めるときに固定テープがはがれていたら、留め直す。
5
仰臥位で行う。



問題 29.

Kさん(85歳、女性)は、脳出血(cerebral hemorrhage)の後遺症で右片麻痺があり、施設に入所
している。食事の時以外は、ベッドで寝ていることが多い。
車いすに乗って介護職と一緒に散歩に行くことが楽しみである。
Kさんの散歩の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
散歩の場所は介護職が決める。

2
散歩中に顔色や表情を確認する。

3
歩行しないので靴は用意しない。

4
急な下り坂は、前向きで下りる。

5
散歩の代わりにレクリエーションに参加してもらう。



問題 30.

ボディメカニクスを活用したベッド上の移動介護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選
びなさい。

1
臥位から座位への介護では、利用者の腰部を支点にする。

2
介護職の重心と利用者の重心との距離は、離れている方が良い。

3
利用者の身体とベッドの接する面積を狭くする。

4
水平移動では、介護職はベッドの端に両肘をつける。

5
腰痛予防のため、介護職は主に腕の筋力を活用する。



問題 31.

歩行のための福祉用具に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1
歩行器は、杖に比べて安定性がある。

2
歩行器型杖(ウォーカーケイン)は、歩行が比較的安定している場合に用いる。

3
シルバーカーは、自立歩行ができない場合に使用する。

4
ロフストランドクラッチ(Lofstrand crutch)は、関節リウマチ(rheumatoid arthritis)がある人に適している。

5
固定式歩行器は、左右のフレームを交互に持ち上げて使用する。



問題 32.

高齢者の身体機能の変化に対応した食事の提供方法として、適切なものを1つ選びなさい。

1
味覚の低下に対しては、調味料を多用する。

2
唾液分泌の低下に対しては、主食をパンにする。

3
腸の蠕動運動の低下に対しては、根菜類を積極的に取り入れる。

4
咀嚼力の低下に対しては、肉料理を控える。

5
口渇感の低下に対しては、酸味のある味付けにする。



問題 33.

食事介護の基本として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
立って介護する。

2
介護職に向けて食事を並べる。

3
初めにお茶や汁物で口の中を湿らせてもらう。

4
主菜を食べ終えてから、主食を食べてもらう。

5
全介助の場合は、2〜3口ごとに飲み込んだことを確認する。



問題 34.

慢性腎不全(chronic renal failure)の人の食事について、正しいものを1つ選びなさい。

1
砂糖を控える。

2
肉や魚を控える。

3
みそ汁を毎食とる。

4
乳製品を毎食とる。

5
野菜は生でサラダにする。



問題 35.

右片麻痺があり一部介助があれば歩行できる利用者の入浴介護として、適切なものを1つ選び
なさい。

1
浴室内では、介護職は利用者の左側に付き、腕と腰を支えながら一緒に移動する。

2
浴室の出入り口に一段の段差がある場合は、左足から下がり、右足から上がる。

3
浴槽に入るときは、まず右足を入れ、次に左足を入れる。

4
浴槽から出るときは、浴槽の縁やバスボードにいったん座る。

5
介護職が利用者の全身を洗う。



問題 36.

手浴・足浴に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1
手浴は、温めて手指を動かすことで拘縮の予防につながる。

2
手浴は、寝た姿勢のままで行う方が良い。

3
足浴は、眠気がとれて覚醒する。

4
足浴は、冬場は寒いので避ける。

5
手浴・足浴の時間は、長いほど良い。



問題 37.

Lさん(79歳、女性)は、介護老人保健施設に入所している。
右片麻痺、両変形性膝関節症(knee osteoarthritis)がある。
トイレまでの移動が困難になってきたため、夜間は、ポータブルトイレを使用することになった。
座位保持は可能である。居室は個室で、ベッドを使用している。
Lさんへの対応として、適切なものを1つ選びなさい。

1
ポータブルトイレは、利用者の健側(右側)に置く。

2
ベッドの高さより、低い座面のポータブルトイレを選ぶ。

3
ベッドにスイングアーム介助バーを設置する。

4
夜間はズボンを履かず、下着だけとする。

5
排泄物は、朝、まとめて片づける。



問題 38.

下痢が続いている要介護高齢者への対応に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びな
さい。

1
水分摂取を控える。

2
肛門周辺の皮膚を強く拭く。

3
温めた牛乳を提供する。

4
下痢以外に訴えがないので、ようすを見る。

5
排泄物は感染源として取り扱う。



問題 39.

クーリング・オフに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1
デパートで購入した洋服は、どのような場合でもクーリング・オフできる。

2
訪問販売のクーリング・オフ期間は、10日間である。

3
訪問購入のクーリング・オフ期間は、5日間である。

4
通信販売の場合、クーリング・オフできない。

5
訪問販売でのリフォーム工事は、工事完了後はどのような場合でもクーリング・オフできない。



問題 40.

洗濯に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1
血液などのタンパク質の汚れには、高温での洗濯が効果的である。

2
淡色のものを洗うときには、蛍光増白剤の入った洗剤を使用する。

3
洗剤は、多く使用すればするほど汚れがよく落ちる。

4
水洗いできるウール・絹には、液体酸素系漂白剤を用いる。

5
ドライクリーニングは、主に水溶性の汚れを落とすのに適している。



問題 41.

Mさん(78歳、男性)は、一人暮らしをしている。
糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)があり、薬と食事でコントロールしている。
毎夕食の配食サービスと週2回の生活援助の訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用してい
るが、配食サービスのメニューにたびたび不満をもらしている。
ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪ねると、食事の外に菓子パンや和菓子などの空き
袋が残っており、前日の薬をのみ忘れていた。
訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
「好きなものを食べたいですよね」と共感する。

2
「のみ忘れたお薬は、まとめてのみましょう」と服薬を促す。

3
「お菓子はだめですよ」と注意して、お菓子のカロリー相当分の主食を減らす。

4
「何がお好きですか」と尋ね、制限の範囲で好物を食事に取り入れる提案をする。

5
「もの忘れ外来に行きましょう」と受診を勧める。



問題 42.

認知機能が低下している利用者が、深夜、不眠で施設の廊下を歩き回っている。
この利用者への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
部屋に戻り、寝るように促す。

2
いったん座るように促して、話を聞く。

3
納得するまで1人で歩いてもらう。

4
睡眠薬の服用を促す。

5
すぐ、同室者に話を聞く。



問題 43.

介護老人福祉施設での終末期の事前の意思確認として、適切なものを1つ選びなさい。

1
90歳を超えれば、事前の意思確認は必要ない。

2
本人が意思表示できれば、家族の意向は確認しない。

3
入所時の意思を尊重して変更しない。

4
介護職が、医療処置の範囲を説明して了解を得る。

5
確認した内容を書面にする。



問題 44.

施設での終末期介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
マッサージや好きな音楽の鑑賞は、疼痛や不安の緩和に有効である。

2
死への恐怖を訴えた場合、それを否定する。

3
清拭を家族が行うことは避ける。

4
食事はカロリー摂取に重点を置く。

5
使用薬剤の特徴は把握しなくてもよい。



問題 45.

介護過程に関する記述のうち、最も適切のものを1つ選びなさい。

1
介護職の経験に基づく実践の方法を、文章化することである。

2
ケアプランを立案することである。

3
施設などで集団のケアを実践することである。

4
介護の目標を実現するための、客観的で科学的な思考と実践の過程のことである。

5
介護職が望む、よりよい生活を実現することである。



問題 46.

利用者Nさんの主観的情報を介護職が記録したものとして、適切なものを1つ選びなさい。

1
Nさんは、「何となく気持ちが悪い」と言った。

2
Nさんは、息づかいが荒く苦しそうだ。

3
Nさんは、主食を半分、副食を全量摂取した。

4
Nさんは、休むことなく廊下を3往復した。

5
Nさんは、朝の体温が37.5度で高めだった。



問題 47.

生活上の課題に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1
課題が複数ある場合は、優先順位をつける。

2
潜在的なものは取り上げない。

3
問題解決思考では明暗化できない。

4
個人因子による課題よりも環境因子による課題を優先する。

5
課題を抽出するためには、1つの情報を解釈すればよい。



問題 48.

介護計画の立案に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1
今までの生活習慣は考慮しない。

2
実施方法は抽象的に表現する。

3
介護職の意向を優先する。

4
利用者と家族の意向を反映する。

5
計画の見直しの時期は決めない。



問題 49.

介護記録に関する記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
予測できることは事前に記録する。

2
家族の言動は記録しない。

3
介護職が判断した内容も記録する。

4
利用者の気持ちを憶測して記録する。

5
介護計画どおりに実施した場合は記録しない。



問題 50.

介護計画の評価に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1
責任者は、介護支援専門員である。

2
短期目標は、評価の際の基準になる。

3
利用者と家族の意向は参考にしない。

4
決められた日以外に行うことはない。

5
結果を重視して、実践課程は評価しない。



問題 51.

次の事例を読んで、問題51、問題52について答えなさい。

[事例]
 Sさん(65歳、女性)は、介護老人保健施設に入所している。
 脳梗塞の後遺症として、右片麻痺があり、認知症がある。
 普段の体温は36度、血圧は140/80mmHG程度で安定している。
 認知症の症状に波があり、良い時と悪い時がはっきりしている。
 ろれつが回らず言葉がはっきりしない、ちょっとしたことで泣いたり、急に怒り出したりすると
 きもある。
 上着は自分で着ることができるが、ズボンの上げ下げに時間がかかる。
 トイレに行きたいとたびたび訴えるが、間に合わずに漏らしてしまうこともある。
 膀胱・尿道に疾患や障害はない。便秘のため座薬が処方されているが、本人は嫌がっている。
 また、下着が汚れることを気にして、水分をあまりとろうとしない。
 介護目標として、「便秘が改善する」ことを掲げた。
 
Sさんに関する情報の解釈として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1
着衣失行がある。

2
構音障害がある。

3
更年期障害(climacteric disturbance)がある。

4
体温調節機能障害がある。

5
パーソナリティ障害(personality disorder)がある。



問題 52.

介護目標に対する支援方法の記述として、適切なものを1つ選びなさい。

1
緩下剤の服用を促す。

2
水分を多めに摂取する。

3
朝食後、トイレで便座に座る。

4
ストレッチ体操を一部介助する。

5
朝食前に、腹部を10〜20回、時計回りにマッサージする。


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