介護福祉士 第22回 家政学概論 解説



[問題1] 解答3

児童虐待防止法においてこのような規定はなく、「何人も、児童に対し、虐待をしてはならない」と児童に対する虐待の禁止が規定されている。

DV防止法では、夫婦間の暴力に対して、警察官による静止などの他者が介入できる旨が規定されている。

3 正しい。
民法において「直系血族および同居の親族は、互いに扶け合わなければならない」と規定されており、民法では直系血族および兄弟姉妹は互いに扶養をする義務があると課せられている。

高齢者虐待防止法における高齢者虐待には、身体的虐待・心理的虐待・性的虐待・介護放棄・経済的虐待がある。
そのうち、「高齢者の財産を不当に処分すること」は、経済的虐待に該当する。

成年後見制度では、民法における相続人の中から後見人を選択するわけではなく、民法上の親族や弁護士、司法書士、社会福祉士、社会福祉法人などから選任することができる。



[問題2] 解答3

牛乳と小魚のカルシウムの吸収率は、牛乳の方が高くなっている。

牛乳は、殺菌後、直ちに10℃以下に冷却して保存することが定められている。

正しい。
食品衛生法において、卵・乳・小麦・えび・かに・そば・落花生を原材料とする加工食品には、これらを含む旨を表示することが義務付けられている。

加熱した牛乳表面に生じる皮膜は、たんぱく質と脂肪の変性によるものである。

ロングライフ(LL)牛乳は、長期保存および常温保存が可能であるが、開封後は冷蔵保存する必要がある。



[問題3] 解答2

豚脂・牛脂よりも魚油の方が劣化しやすい。

正しい。

油脂の劣化は、加熱温度、光、水分、酸素などに影響される。

油脂の劣化が原因となって、食中毒が発生する危険がある。

油脂は劣化すると粘度が高くなる。



[問題4] 解答5

穀物酢100g当たりの食塩相当量は、0gである。

みりん風調味料100g当たりの食塩相当量は、0.2gである。

淡色辛みそ100g当たりの食塩相当量は、12.4gである。

こいくちしょうゆ100g当たりの食塩相当量は、14.5gである。

正しい。



[問題5] 解答4

豆腐のあんかけのようにとろみのついたものは、嚥下障害のある高齢者にとって嚥下しやすい食品である。

煮こごりのようにゼラチン(寒天)状であるものは、嚥下障害のある高齢者にとって嚥下しやすい食品である。

バナナペーストのようにすり潰してあるものは、嚥下障害のある高齢者にとって嚥下しやすい食品である。

正しい。
カステラはスポンジ状で口腔内の水分を吸収する食品である。
そのため、嚥下障害のある高齢者がカステラを食べる際には、特に注意が必要である。

アイスクリームは口の中で溶けるため、嚥下障害のある高齢者にとって嚥下しやすい食品である。



[問題6] 解答3

綿の洗濯は、洗浄力の高い弱アルカリ性洗剤が適している。

レーヨンは水洗いすると縮む特徴があり、一般的に水洗いは適していないが、洗剤を使用する場合には中性洗剤が適している。

正しい。
ポリエステル洗濯において、長時間の脱水はシワの原因になる。

麻や綿のアイロンがけは高温が適している。

絹のアイロンがけは低温が適している。



[問題7] 解答1

正しい。
夜間の移動に配慮し足元灯や間接照明を設置することは、片麻痺のある在宅高齢者の転倒予防につながる。

床と水平な手すりと、床と垂直な手すりを組み合わせたL字型手すりを設けることによって、立ち上がり動作が容易になるとともに、転倒の予防につながる。

麻痺のない健側に広く空間を取るようにベッドを配置する。

床からベッドのマットレス上部までの高さは、高齢者の足底がしっかりと着くように設定することが大切であり、一般的には45cm程度に設定することが望ましい。

敷居の段差は、目印などによって目立たせることやすりつけ板の設置、敷居除去工事などによって転倒防止につながる。
じゅうたんで覆ってしまった場合、じゅうたんの縁につまづくなどによって転倒する危険がある。



[問題8] 解答2

シルバーハウジングの生活援助員は、主に日常の生活指導や安否確認などを業務としており、日常的な身体介護は行わない。

正しい。

介護保険制度による住宅改修費は、事前申請して全額を利用者が負担し、住宅改修後に9割相当額が支給される償還払いの仕組みである。

ユニバーサルデザインはバリアフリーの考え方よりも先に普及したものではなく、バリアフリーの考え方に基づき、その考え方を障害者に限定することなく、「誰にとっても使いやすい」という考え方に発展させたものである。

特殊寝台や特殊寝台付属品は、介護保険の福祉用具貸与種目である。
そのため、福祉用具貸与種目をレンタルした場合には、居宅介護サービス費または介護予防サービス費の支給対象となる。