介護福祉士 第19回 介護技術 解説


[問題1] 解答5

A 排尿を我慢していると血圧は上がる。
排便に関しては、トイレでいきむと血圧が上がるので、便秘解消に努める必要がある。

B 高齢者は体温が低くなる。
成人の体温は36〜37℃であるが、高齢者の場合はそれより0.2〜0.5℃ほど低めである。
微熱であっても病気の可能性があるので注意が必要。

C 正しい。
30歳を基準として60歳を超えると30〜40%減少するといわれ、これらの機能低下により肺炎を起こしやすくなるとされる。

D 正しい。




[問題2] 解答4

A 機種を変更することはできる。
福祉用具の貸与については、あらかじめ居宅介護サービス計画に組み込む必要があり、利用にあたっては要介護度ごとに定められた限度基準額の範囲内で貸与されるが、その範囲内であれば貸与中の機種変更は可能である。

B 正しい。
ベッドの背上げ機能で起き上がる際に、先に膝角度を上げておくことで臀部にかかるずり落ちようとする力を軽減し、足側へのずり落ちを抑えることができる。

C 正しい。
福祉用具には、自立支援用具と介護支援用具があり、利用者の心身の機能が低下し日常生活を営むのに支障がある要介護者などの日常生活上の便宜を図るための用具であるとともに、介護者の介護負担の軽減を図る目的も持っている。

D 正しい。




[問題3] 解答4

A 誤嚥しやすい。
表面が滑らかでも、しっかりと噛んで舌でまとめなければならない物や鳥のささ身のようにパサパサしてまとめにくい物は誤嚥しやすい。

B 正しい。
上から介助すると利用者も上を向くことになり誤嚥の原因となる。
介助者は利用者と同じ目線で、食べ物は下から口に運ぶように介助することが大切である。

C 正しい。

D 正しい。
食事の姿勢のポイントは、@前かがみの姿勢がとれる、Aいすに背もたれがある、Bテーブルは肘が楽における程度の高さ、Cかかとが床につく、である。




[問題4] 解答5

A 女性は尿路感染予防のために、前から肛門に向かって拭き取る。
陰部を拭くときも尿道口から肛門側へ拭くこと。

B 宿便がある場合は摘便や浣腸をすることもあるが、まずは医療専門職に相談すること。

C 正しい。

D 正しい。




[問題5] 解答5

A 一般に高齢者は睡眠が浅く、夜間に何度も目が覚めたり、朝早くに目が覚めたりする現象が見られ、そのほとんどは老化に伴う自然な変化と考えられている。

B 睡眠は深い眠りのノンレム睡眠(脳の睡眠)から入り、次に浅い眠りのレム睡眠(身体の睡眠)へと移行する。
それ以降は、約90分周期でノンレム睡眠とレム睡眠を一定のリズム(一晩に4〜5回)で繰り返すので、睡眠時間は90分の倍数がいいといわれる。

C 正しい。

D 正しい。




[問題6] 解答4

A 衣服の着脱は「脱健着患」で記憶する。
健康な側から脱いで患側から着る。

B 正しい。
背縫いがあると背中がごろごろして、褥瘡の原因となる場合がある。

C 正しい。

D 正しい。




[問題7] 解答1

A 正しい。

B 正しい。
入浴介助時だけでなく、日常生活においても、温度差が生じないように温度調節をしておくことは大切である。

C 正しい。

D 入浴によって血液中の水分が失われ、血液の濃度が濃くなり血管が詰まりやすくなる。
入浴後は必ず十分な水分補給が必要である。




[問題8] 解答3

A 痛みの対処をしながら体位交換を行う。
少なくとも2時間おきには体位交換すること。

B 正しい。

C 正しい。
足浴は不眠時に用いると入眠を促す効果がある。

D 正しい。
ただし、氷嚢や氷枕の解熱作用は一時的なもので、熱の原因を解消するものではない。




[問題9] 解答3

A 正しい。
体位変換は原則として2時間おきに行う。
体圧分散寝具を使用していても定期的な体位変換は必要。

B マッサージは血行を改善するが、発赤している部位ではかえって褥瘡を進行させる。

C 褥瘡の好発部位は、頭部・肩甲部・肘部・臀部・踵部などで、いずれも人体骨格の突出部であり体圧が集中する部位である。
仰臥位では仙骨部に体圧が集中し、全褥瘡の50%が発生するとされている。

D 正しい。




[問題10] 解答3

A 薬には、錠剤・カプセル・粉薬などの形態があり、どこで溶けてどこに効くのか考えられた上でその薬に合った形態になっている。
カプセルから取り出した粉だけ飲むのは適切ではない。

B 正しい。
座薬は体温くらいの温度で溶けるようになっているので、冷蔵庫で保管する。

C 正しい。
飲み残した薬は、治療が終わった時点で原則として破棄する。

D 薬物療法においては、医師が処方した薬を患者は指示通りに服用することが前提である。
高血圧の人が飲んでいる降圧剤を急に中止すると、急激な血圧上昇を来たすリバウンド現象が生じる場合があり生命の危険すらあるため、自己判断は避けなければならない。




[問題11] 解答1

A 正しい。

B 正しい。

C 「正常な呼吸」や「普段どおりの息」がない場合、特に死戦期呼吸(いわゆるあえぎ呼吸)を認める場合は心停止とみなす。
反応がなければその場で大声で叫んで周囲の注意を喚起し、心肺蘇生(CPR)を開始する。

D 医療職に限らず、一般の人も行うことができる。




[問題12] 解答4

正しい。
認知症が進行すると、排泄行為やトイレの場所がわからないなどにより排泄の失敗がみられる。

正しい。

正しい。

食事動作が不安定になったからといって全介助すると、残存する機能まで失いかねない。
まずは一部介助をして様子を見る。

正しい。




[問題13] 解答5

介護者の勝手な判断で痛みと歩行状態の関連を解釈せず、医師の判断を仰がなければならない。

痛みが起きないように配慮することは大切だが、痛みは常時起きているわけではない。
車いすだけの移動にするのでなく、痛みの無いときには歩行器などを使って歩行ができるように介助を行う。

正しい。

正しい。




[問題14] 解答2

A 正しい。

B 排泄パターンを把握することでトイレでの排泄や自立が可能なので、安易におむつの使用を考えない方がよい。

C 正しい。

D 正しい。
認知症の進行を防止するためには、孤独感や環境の変化を解消することである。
家族との面会は、精神的な安定が図れるため、適切な対応である。




[問題15] 解答5

正しい。

正しい。

正しい。

正しい。

Yさんの福祉や生活に係わっているのは長男夫婦であり、法定後見人がいたとしても事前に確認する必要性を認めない。




[問題16] 解答3

A 正しい。

B 力をいれなくてもキレイにすることは可能。
Yさんは心不全による浮腫があるので、力を入れて拭くと皮膚を傷つけてしまう。

C シャワーかけの原則は心臓に遠いところから心臓に近くの部分へ。

D 正しい。




[問題17] 解答3

正しい。

高血圧や浮腫があるときは、塩分摂取を制限するのが基本。

心不全による浮腫もあり、主治医からは1日1,200ml程度の水分制限があるため、水をたくさん飲むように促すのは問題あり。

正しい。




[問題18] 解答2

A 正しい。

B 座位や立位ができるので、それを利用して活動の輪を広げるきっかけが作れる。
転倒の危険性があっても、そうならない介助をしながら歩く訓練などができる。

C 正しい。
メリハリのある生活を送り、生活のリズムを作り出すために、日中の離床を促すことは適切である。

D 正しい。




[問題19] 解答1

A 正しい。

B 正しい。

C 転落による骨折防止のためと考えるなら、おむつ使用になってしまう。
移動用バーを取り付けるなど安全面を確保したものにすればよい。

D 正しい。




[問題20] 解答2

A 正しい。
Nさんの好みに合わせた服を自分で選択するという提案は適切である。

B 左大腿部骨折なので、バランスを崩しやすいほう、つまり左で持った方がバランスを保ちやすい。

C 正しい。
デイケアの回数を増やすことにより、日中の活動を増やし、夫の介護負担も軽減できる。

D 正しい。