1)花粉症とは ![]() 花粉症とは、花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応のことです。 体の免疫反応が、花粉に過剰に反応して症状が出ます。 花粉を体の外に出すためにくしゃみをしたり、鼻水や涙で洗い流そうとしてい るのです。 花粉症以外のアレルギー疾患を持っている人や家族が何らかのアレルギー を持っている人は、それがない人に比べて花粉症になりやすいと考えられて います。 ![]() 2)花粉症の診断 ![]() 花粉症の診断は、花粉飛散時の症状の有無と血液中にある花粉に対する 抗体の存在で診断できます。 さらに耳鼻咽喉科では、鼻の粘膜を直接見てアレルギーの反応を観察します。 花粉症の症状が起こり始めたごく初期には、鼻粘膜にまだ炎症が進んでおら ず、この時期に治療を開始できれば炎症の進行を止めて早く正常化させるこ とができるため、重症化を防ぐことができます。 受診する際は、鼻の症状がひどい場合は耳鼻咽喉科、目の症状がひどい場 合は眼科がよいでしょう。 他に内科、小児科、アレルギー科でも治療が受けられます。 3)花粉カレンダー ![]() 花粉症を引き起こす植物はたくさんあって、日本では約50種類も報告されて います。 代表的なものはスギで、花粉症全体の約70%を占めると推察されています。 これは、日本の国土に占めるスギ林の面積が大きいため(国土の12%)です が、北海道ではスギ花粉の飛散が極めて少なく、沖縄にはスギが生息しない など地域による違いがあります。 スギ花粉は毎年7月の初め頃から作られますが、この頃に日照りが続き雨が 少ないと、花芽がたくさんできて、翌年の花粉飛散量が増加します。 花芽は夏から初秋にかけて発育を続け、やがて雄花が完成し、雄花の中に花 粉が作られます。 花粉が完成するのは10月中旬で、スギの生長の度合いや雄花の量から翌年 の花粉飛散予報がおおよそ決まります。 飛散開始日については、1c㎡あたり1個以上花粉が飛散した日が2日以上続 いたときに、最初の日を『飛散開始日』とします。 飛散花粉数の測定法は、飛散中に落下した花粉を測定器によりカウントする 方法や、一定量の大気を吸引してその中の花粉をカウントする方法などがあり ます。 大量飛散日には、花粉の数は1c㎡あたり数百個に達します。 <主な原因植物の開花期>1) |
4)おすすめのセルフケア ![]() <外出時> ①メガネやマスク、帽子を着用 メガネやマスクを着けると、着けないときに比べて鼻や目に入る花粉の 数を半分以下に抑えることができます。 マスクは一般的なもので構いませんが、花粉症専用マスクだとさらに花 粉の侵入を防ぐことができます。 市販のマスクを利用するときは、湿ったガーゼを挟み込んで使用すると 効果的です。 ②ウールの服は避ける 羊毛類の衣服は花粉が付着しやすく、花粉を屋内に持ち込みやすいと 言われています。 ③帰宅後には 手洗い・うがい・洗顔などで、体に付着した花粉を洗い流しましょう。 部屋に花粉を持ち込まないように、上着を玄関ではたいてから部屋に 入るよう心がけましょう。 <家では> ①花粉の大量飛散日には窓を開けず、洗濯物やふとんを外に干さない。 ②外に干した洗濯物やふとんは、よくはたいて花粉を落としてから取り込 む。 ③規則正しい生活を送り、ストレスをためない。 ④粘膜を傷つけるタバコは避ける。 ![]() 健康情報トップへ戻る |