介護福祉士 第22回 社会福祉援助技術 解説



[問題1] 解答3

社会福祉士とは、社会福祉援助技術の活用についてはお互いに協力していく関係であり、指導する・されるという上下関係はない。

在宅介護では、直接援助技術(ケアワーク含めて)と間接援助技術を共に駆使しながらの取り組みが必要となる。

正しい。

社会福祉援助技術を活用する機会は増加してきている。

介護支援専門員業務を行う場面では、ケースワークやコミュニティワークなどの社会福祉援助技術が活用される。



[問題2] 解答1

正しい。
バートレット(アメリカ)は、社会福祉実践の共通基盤に不可欠な要素として、価値・知識・介入を取り上げた人物。

Person(人)、Problem(問題)、Place(場所)、Process(過程)の4つをケースワーク(4pとも言われている)の構成要素としたのは、パールマン(Perlman.H)。

ケースワークを心理社会療法として体系化したのは、ホリス(Hollis.)。

『ケースワークの理論と実際』を著したのは、アメリカの社会福祉研究者であるG.ハミルトン(Hamilton.G)。

この概念を提唱したのはリッチモンド(Richmond.M)。
彼の著作『ソーシャルワークとは何か』の中で、ケースワークの中心概念を「個別化」、「意識的調査」、「人格の発達」とした。



[問題3] 解答5

健康・生命に関することは、チームを組む専門職間で情報を共有したほうがよい。

バイステックの原則にもあるように、クライエントの好み・要望を尊重することが大切。
みそ汁も用意してあればみそ汁に変更することや、みそ汁がなければスープしかないことを説明して納得してもらうなどの対応を図る必要がある。

「そんなことを言わないでください」というのではなく、まず、相手の気持ちを受け止めることが大事。
「死にたい」の発言に対して、その理由や気持ちなどを聴いて原因を探るとともに、他の専門職と連携して注意深く観察するなどの対応が必要。

クライエント自身の感情に左右されずに、ソーシャルワーカー自身がクライエントの心を理解し、自らの感情を統制して接していく事が重要。

正しい。
自己決定の尊重である。



[問題4] 解答2

サブグループというのは、一つの集団の中でさらにできあがる仲良しグループのようなもの。
グループワークのはじめの段階は、知らないもの同士の集まりでバラバラな状態であることをまず考えておかなければならない。
最初は少人数のサブグループができあがり、それがプロセスを経るに従ってだんだんとメンバー同士が仲間意識を持ち、一つへとまとまっていくことがグループワークにおいて望ましいと言われている。


正しい。
グルーワークについても、個人の個別化やグループの個別化を尊重しながらの支援が必要となる。

メンバー間で争うようなことがあれば、制限をすることが必要となってくる。

最初は目的が不明確な参加であっても、グループに属してから動機付けが出来てくることもあるので、参加を拒否することは不適切。

援助者が決定するのではなく、グループの決定が最大限尊重されなければならない。



[問題5] 解答2

ネットワークは、保健・医療・社会福祉などの様々な分野のフォーマルサービスおよびインフォーマルサポートを統合(組織化)することをいう。

正しい。

他領域の専門家から助言や示唆を受けることは、コンサルテーションである。

カウンセリングは、クライエントに対して言語的手段で援助や助言を行い問題の解決を図る方法であるが、クライエントの身振りや表情などの非言語的コミュニケーションも必要とする

業務について上司から指導、援助を受けることは、スーパービジョンである。



[問題6] 解答5

グループ活動の計画は、グループのメンバーとK介護福祉士が共同して作成する。

「波長あわせ」とは、援助者が活動実施前に各メンバーの性格や生活環境などを理解し、活動を行う上で予測される問題や課題などを把握して対応方法について考えること。
利用者にどのような活動が提供できるかを施設の責任者に伝えるものではない。

手芸クラブに参加しているいつものメンバー以外の利用者にも、参加を呼びかける必要がある。

グループ活動を実施する場合には、必ず施設の承認を得なければならない。

正しい。



[問題7] 解答1

正しい。

介護福祉士がメンバーに対して批判的な意見を述べることは不適切。
この場合、メンバーがLさんの行動が遅いことを認め、メンバー同士で助け合うように働きかける必要がある。

活動の目的は、作品を作り上げることだけではなく、どのようなプロセスで作っていくかにある。
そのため、出展時期が迫っている段階であっても、K介護福祉士は介入してMさんの行動などについて調整を図る必要がある。

Mさんに対する不満が多いからといってMさん以外の者をリーダー役にするように対応するのではなく、まずはMさんのリーダーシップの取り方の改善を図るなどの対応によって活動を継続する必要がある。

メンバー間に対立や問題が生じている場合など、その調整・改善を図るため必要に応じて介入する必要がある。



[問題8] 解答3

活動が休止中であってもこれまでの活動についての評価を行い、活動再開に向けた働きかけを行う必要がある。

活動の再開に向け今後の方針について、特定のメンバーの意見のみを尊重することは不適切。
この場合、メンバー全員で話し合う機会を設ける必要がある。

正しい。

活動が終結した場合には、活動の過程をメンバーと共に見直し、目標の達成や新たな課題の発見などについて話し合う必要がある。

今後のグループ活動について生活相談員などの経験豊富な援助者に助言やアドバイスを受ける必要はあるものの、生活相談員に引き継ぐ必要はない。