1)手に見られる障害
 

   
手に見られる障害にはガングリオン、変形、神経や骨に起因する病気、外傷、
   感染症
などがあります。


                   



 2)ガングリオン 

   ガングリオン(ガングリオンのう胞)は、手や手首にできるゼリー状の腫瘤(しゅりゅう)です。 
   ガングリオンは、2050歳で多く発症するのが典型的です。
   男性よりも
女性が3倍多く発症します。

   最もできやすいのは手首の甲側で、このほか手のひら側の手首指の手の甲側
   表皮から数ミリ下の
粘液嚢胞(ねんえきのうほう)と呼ばれる場所にも見られます。
   指にできるガングリオンは、指先の関節の関節炎に関連しています。


   ガングリオンの中には自然に消えるものもあり、その場合、治療は必要ありません。
   しかし外見状の問題があったり、不快感があったり、大きくなり続けるようであれば、
   ゼリー状の物質を注射器と針で吸引して取り除く
ことができます(患者の50%)。
   その後、不快感をなくすため、コルチコステロイド懸濁液を注射することもあります。

   約50%の人では、手術でガングリオンを切除する必要があります。
   手術後、約5%は再発します。





 3)手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん) 

  手根管症候群は、手首の正中神経が圧迫されて痛みを生じる病気です。
    この病気は珍しいものではなく、特に女性に多く発症します。
    片手または両手に起こります。

    ねじ回しを使うときのように、手首を伸ばした状態で繰り返し力を入れる動作を要求
    される人は、特にリスクが高くなります。
    コンピューターのキーボードを使うときの姿勢が悪い場合も発症しやすくなります。

    振動する道具を長い間使用する場合にも、手根管症候群を起こすことがあります。
    妊娠中の女性や、糖尿病、甲状腺機能の低下、痛風、関節リウマチのある人も、こ
    の病気のリスクが上昇しています。
   


 パソコン使用時の正しい姿勢


 コンピューターのキーボードを使うときに
 姿勢が悪いと、手根管症候群になること
 があります。

 これを予防するには、手首が自然に伸
 びた状態を保つことが必要です。
 肘から先を真っすぐに伸ばし、手が前腕
 よりもやや低くなるようにします。
 手の方が高い位置で、手首を曲げては
 いけません。
 キーボードを比較的低い位置に置いて、
 手が肘よりもいくぶん下になるような
 状態を保ちます。
 リストパッドを使って手首を支えるのも、
 良い方法です。




    正中神経が圧迫されることによって現れる症状は、親指・人差し指・中指の知覚異
    常、しびれ、ヒリヒリする感覚、痛み
です。
    ときには腕や肩に痛み、熱感、ヒリヒリする感覚が生じます。
    就寝中の手の位置によっては、痛みがひどくなることもあります。

    時間とともに、動かさないでいる手の親指側の筋力が低下し、萎縮していきます。

    診断は、主に侵された手首と手の診察によります。
    手首を伸ばしすぎないことと、正中神経を圧迫しないことが最善の治療です。
    手首用の添え木で手を自然な位置に固定したり(特に夜間)、キーボードを適切な
    角度に調節することも有用です。



                  



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