健康・福祉の情報発信「いきいき倶楽部」


1)インフルエンザとは

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。

一般的に風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは喉の痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。

一方、インフルエンザは、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等の全身症状が突然現れます。
併せて普通の風邪と同じように、喉の痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。
子供ではまれに急性脳症、高齢者や免疫力が低下している人は肺炎を伴う等、重症になる
ことがありますので早期に病院へ行かれた方がよいでしょう。

インフルエンザは流行性があり、流行が始まると短期間に多くの人へ感染が拡がります。
日本では、例年12月~3月頃に流行します。



2)季節性と新型について

インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスは、A型、B型、C型に大きく分類されます。
このうち大きな流行の原因となるのはA型とB型です。
現在、国内で流行しているインフルエンザウイルスは、A/H1N1亜型とA/H3N2亜型(いわゆる香港型)、B型の3種類です。このうち、A/H1N1亜型は、インフルエンザ(H1N1)2009と同じものです。

A/H1N1亜型のウイルスの中でも、平成21年より前に季節性として流行していたもの(いわゆるAソ連型)は、平成21年のインフルエンザ(H1N1)2009ウイルス発生後はほとんど姿を消しました。
A型のインフルエンザは、その原因となるインフルエンザウイルスの抗原性が小さく変化しながら毎年世界中で流行しています。これを『季節性インフルエンザ』と呼んでいます。

時として、この抗原性が大きく異なったインフルエンザウイルスが現れます。多くの人が免疫を獲得していないことから、全国的に急速にまん延することによって、国民の健康と生命、生活、場合によっては医療体制を含めた社会機能や経済活動にまで影響を及ぼす可能性があります。
これを『新型インフルエンザ』と呼んでいます。

直近では、平成21(2009)年に発生しました(インフルエンザ(H1N1)2009)。
しかし、世界に流行が拡がり、多くの人が新型インフルエンザに対して免疫を獲得するにつれ、新型インフルエンザも季節的な流行を繰り返すようになっていきます。
インフルエンザ(H1N1)2009についても、平成23(2011)年4月からは季節性インフルエンザとして取り扱われることになりました。

次の新型インフルエンザウイルスがいつ出現するのか誰にも予測することはできませんし、インフルエンザ(H1N1)2009とは異なる特徴を持っている可能性があります。

                   

3)予防のために

インフルエンザの主な感染経路のひとつは、咳やくしゃみの際に口から発生される小さな水滴(飛沫)による『飛沫感染』です。
飛沫を浴びないようにすれば、インフルエンザに感染する機会は大きく減少します。

また、感染した人が咳を手で押さえた後や鼻水をぬぐった後にドアノブやスイッチに触れると、触れた場所にウイルスを含んだ飛沫が付着することがあります。その場所を別の人が触れることによりウイルスがうつっていきます。これを『接触感染』といいます。

インフルエンザがうつらないようにするには、飛沫感染や接触感染といった感染経路を断つことが重要です。

流水・石鹸による手洗いは、手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、感染症対策の基本です。
外出から帰って来たら手洗い・うがいを習慣にしましょう。
インフルエンザウイルスはアルコールによる消毒も効果が高いので、アルコール製剤による手指衛生も効果があります。

普段からの健康管理も重要で、栄養と睡眠を十分に取り、抵抗力を高めておくことも大切です。

                  

4)咳エチケット

咳エチケットとは、『咳やくしゃみをする時は、飛沫に細菌やウイルスを含んでいるかもしれないので気をつけましょう』ということです。

 ①咳やくしゃみをする時は、他の人から顔をそらせましょう。
 ②咳やくしゃみが出る時は、マスクをつけましょう。
 ③マスクがない時は、ティッシュなどで口と鼻を覆いましょう。
 ④手の平でくしゃみなどを受け止めた場合は、すぐに手を洗いましょう。

よく使用される不織布マスクは 使い捨てが原則 です、くり返し使用することはやめましょう。
マスクをつける時は、ウイルスなどが入り込む隙間をなくすために、ノーズフィッター(鼻部分の金具)をぴったりフィットさせ、顎までマスクでしっかり覆います。最後にマスクの両脇をしっかり押さえて顔に密着させて、細かな隙間をなくしましょう。

使用中や捨てる際には、マスク表面にはウィルスが付着していると考え、表面をなるべく触らないようにしましょう。
                   



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