RSウイルス患者が急増、昨年同期の5倍近く

 乳幼児に肺炎などを引き起こす可能性がある「RSウイルス感染症」の患者が国内で急増し、8月6日までの1週間で昨年同期と比べて5倍近い4934人に上ることが、国立感染症研究所の調べで分かった。 流行が例年より早く始まり、専門家が感染予防を呼びかけている。

 同感染症は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症で、発熱やせきなど、かぜのような症状が表れる。通常は症状がでて1~2週間で治るが、乳幼児や高齢者を中心に気管支炎や肺炎などを起こす可能性がある。一般的に秋から冬に患者が増える。

 同研究所によると、全国約3000の小児科からの報告のあった患者数は、前週に比べて約1600人増えた。都道府県別では、東京(583人)、神奈川(519人)、大阪(400人)、福岡(374人)、愛知(175人)と大都市圏で多いほか、北海道(245人)、福島(189人)、鹿児島(163人)、新潟(152人)、愛媛(120人)、岩手(100人)などで目立った。

( YOMIURI ONLINE Yomi Dr. : 2017年8月16日配信 より )